シナイの王国

演劇部顧問ナカムラのあれこれ

ピザ以後

オタク文化からヤンキー文化まで。ケータイ小説を読んでしまいました。
話題のケータイ小説大賞受賞作「あたし彼女」です。

冒頭読んでこれはすごい、このすごみでこのままいけばいいなあと思っていたら、なんか主人公も純愛に目覚めちゃったりして

そこはケータイ小説

てか

ピュア信仰?

実話でないと

みたいな

だんだんおとなしくなっちゃって期待していたような展開にはならずケータイ小説初心者には先が読めなかった。それにしてもこの携帯画面に最適な改行分かち書き、リアリティのなさ、なにしろ固有名詞は出てこない。主人公はどこに住んでるとも、コンビニの名さえ出てこない。でも実話でないと読まれないのだそうだ。不思議な小説。
いつか授業で二次元の方がいいとかいうやついるんだよやだねえ、と言ったらあとを追いかけてきて廊下で呼び止め、先生、ヴァーチャルを甘く見てはいけませんよ、と言った人がいるが、そういうオタクとは対照的なヤンキー文化がここにある。昔「山月記」読んでてせんせえーこれほんとにあったの?と言われたことがあるが、彼女は実話でないとダメ。
たいへんおおざっぱな括りでいうと、屈折とヴァーチャル、対してピュアと実話。晩生に対して早熟。ネット村に対して地元のツレ。