シナイの王国

演劇部顧問ナカムラのあれこれ

県大会まで

県大会は16日だが、修学旅行、強歩大会で稽古ができるのはあと4日。15日は搬入、仕込み、リハ。リハの打ち合わせもしなくてはならない。時間がないが仕方がない。こういうときのために照明・音響とも禅僧の朝食並に質素にしてある。ダークオープン、ダーククローズで、付けて消すだけだ。

今日は出張なので遅れて部活に行ったが、通しをするはずがしていない。きのうの反省をするうち、講評で指摘された点を直そうと抜き稽古を始めたらしい。この人たちは顧問がほったらかしにしている分、最近自分たちの工夫で動き出す。それはいいのだが、場面を直し始めても方針が定まっていない。昨日言われて今日だから。通しをしようって言ったらしておけばいいのに、不安になったらしい。

まあいい。問題の場面を作り直す。ろくに演出もついてないままの場面だ。間が持てなくて困ったらしい。分かったおれに任せておけ。この人たちは段取りや立ち位置を決めるのまではけっこうできる。今回もほとんどダメ出しがないまま演出中心で決めた段取りのまま進んで行ったのだが、ひとりが動いてあとの10人が止まっている場面で分からなくなっちゃった。そこを講評で場面をきちんと作った方がいいと言われたのだ。

下校時間までかかって、この場面の持つ意味から洗い出し、やってみる。きちんと作るというのは段取りを決めることだけではない。役の心持ちを考えるだけでもダメだろう。劇の中でこの場面が持つ役割をいっしょに考える、と、たいへん怖い場面であるという結論が出た。

気持ちも理解も姿勢も定まってなかったからできてない、と言われたのであって、動かなくても分かっていれば場面もできてるんだよ、というところで時間切れ、下校時間のチャイムがなった。

きみたちは先生を讃えることを忘れないように、と説教して解散。すきあらばおれを褒めろ。