シナイの王国

演劇部顧問ナカムラのあれこれ

創作台本の作り方 3 演技・演出

3 演技・演出

  当て書きの勧め…俳優の得意なことができる。
  甲府昭和の場合、出たい人は全部出す。
  5人の部員で5人の舞台、2人の部員で2人の舞台も作りました。
  照明・音響のオペレーションは助っ人で何とかなる。
  大事なのはプランニング。これは部員がやる。

  美術・照明・音響・演出を考えながら書くことができる。

  演劇の得意なこともう一つ→裏切り、勘違い、行き違い。
  観客と秘密を共有すること。舞台上の一人だけ知らない。
  よしもと新喜劇の演劇らしさ。

  ずれが面白い。人はかみ合わないもの→言葉によってのみでは関係を構築できないもの

  演技は、
  客観的・批評的・含み・二重・一方的に感情的でない・適度に情緒的
  が必要。
  自分に酔っていない演技を引き出すような脚本が必要。
  だから、台詞はなるべく短くしています。
  自分を台詞で語らないように。

  通り過ぎる・走り抜ける・滑り込む・転ぶ・駆け抜ける・歩き回る・転げ回る
  這い回る・雑巾がけ・ひざまずく・寝ころぶ・起き上がる。
  人間のできることはいくらでもある。動きを見せることができる台本。

  しかしすべて説明的でない。
  演技は…役柄の表現・思想の表現・ストーリーの表現・感情の表現
  そのどれでもなく、存在の表現・関係の表現…ナマの人間存在を舞台に乗せる。
  何かのフィルターを通した人物の造形や設定でなく、公平な目で描く。
  同時に、
  演劇は、役柄の表現・思想の表現・ストーリーの表現・感情の表現
  ではなく、存在の表現である。存在は関係性によって現れる。関係性の表現でもある。