シナイの王国

演劇部顧問ナカムラのあれこれ

自己模倣について

やっぱりちょっと字が大きいので元の10ポイントに戻す。
ままごとの「スイングバイ」を観に行った。林成彦さんが柴幸男は高校演劇と親和性が高いと言っていたが、その通りだと思う。ままごとの役者はとてもうまく、キャリヤ1、2年の高校演劇部員では太刀打ちできないが高校生なりのやり方で上演する道があるのではないか。この夏には弘前中央の「あゆみ」が観られる。とても楽しみである。さすが畑澤先生、慧眼である。
入部したときから先を見越して上演する演目に活かせる訓練をすることが必要であると思う。「演技力」といった汎用性のある力というのはとらえどころが難しく、演技力を付けてから役を振る、といったシステムだと、少なくとも自分は演劇としての成果をあげることは難しい。まずは聞くこと、相手を意識することなど、関係を結ぶことからか。
山梨オープンなど小劇場での試みと並行して、大劇場での高校演劇の新しい在り方も考える。今のところの答えは「放課後の旅その他の旅」である。今日部員ともちょっと話したのだがしばらくこのスタイルを追求してみよう。いいじゃん自己模倣で。平田オリザもどこかで「自己模倣を恐れないことが大事」って言ってました。だいたい他にないこと始めたご褒美に自己模倣くらいさせてくれよ。模倣するだけの自己があるのたいへんなんだから。自分で言うのもなんだが今年の全国はどこにも似てない、というか他にないのが揃って出てきた。知っているだけでも東北、関東の4校、四国、中国、このあたりはちょっと独特、ユニークだ。