シナイの王国

演劇部顧問ナカムラのあれこれ

批評

以前書いたことと重なる。
「靴下スケート」で関東大会に出たときの感想ボードに書いてあった。「頑張ってください。もっともっと頑張ってください。僕には伝えたいことが何か分かりませんでした。でも、この大会までに落ちていった者のことも考えてもっと頑張ってください。」
「全校ワックス」で全国大会に出たときの速報の文章。「生き生きとした演技ということをもっと考えてもらいたい。」
たぶんこれを書いた君が部活で後輩に教えてるようには、「頑張って」も、「生き生き」ともしていなかっただろう。なにしろ「ゆるい」「力の抜けた」「陰鬱な」うちの芝居だ。彼らは、彼らの言ううちの芝居の欠落・瑕疵を作り手が承知だとは思っていなかったのか。いなかったのだろうな。批評する側はそれぞれの「ものさし」を作品にあてはめる。「『生き生きと』しているか」とか。
劇評は難しい。青森の畑澤先生が劇評を指導されるそうだし、各地の講評委員会の試みも頭の下がる思いです。