シナイの王国

演劇部顧問ナカムラのあれこれ

小演劇祭

「高校演劇」というものはない、演劇があるだけだ、という考えはわからないではない。あたいも高校生らしさ、などと言い出すつもりはない。ただやっぱり高校演劇はあるなあと言わざるをえない。
外的な条件から考えていくタイプなので、もちろん高校生が演じる、ということを措いても、劇場の問題がある。県大会700席、関東大会1000席、全国大会1500席って、これは演劇をやる会場ではない。ここでやることを想定、少なくとも覚悟するのが高校演劇だ。
時間もそうだ。初めから六十分でやることを想定して脚本を書く人が世界中にどれくらいいる?一日に多いと七本。七本芝居がある。これも世界的にめずらしいだろう。朝九時半!開演!
その他、
高校演劇とは、立て込み10分、バラシ5分である。
高校演劇とは、60分オーバーで順位一つ下げ、または審査対象外である。これもすごいね。
高校演劇とは、部費八万五千円である。
高校演劇とは、掃除終わって午後四時十五分から最終下校午後七時までである。
高校演劇とは、定期試験一週間前部活禁止である。
高校演劇とは、数学の補習あるから今日部活休みます、部長には言ってあります、である。

ならどうする?
条件は変わらない。この中でやるしかないわけだが、ときどきコンクールでないところで好きなことをしたいこともあるわけだ。ちいさい会場で思い切った演目で。小演劇祭をやりたい理由でした。